「和歌山大学前駅」が開業

 南海電鉄(亘信二社長)の南海本線・和歌山大学前駅(和歌山市中)が1日、開業した。 昭和59年から県や市、和歌山大学などが同社に要望し、約30年越しで思いが結実した。 同社にとって100駅目の開業となる。 同日、西口広場でセレモニーが行われ、鉄道ファンや地元住民ら約800人が詰め掛けた。

 セレモニーでは、 同大卒の読売テレビアナウンサー、 川田裕美さんが司会で登場。 川田さんは 「私も電車で通っていました。 和大生にとって通いやすくなるはず。 近隣の皆さんにとっても便利になり、 地域の活性化になるのでは」。 同社の口野繁常務取締役が 「地元の熱意を受け、 長い時間かけて完成した。 大切に運営していきたい。 周囲の皆さんにかわいがってもらい、 地域の顔、 シンボルになってほしい」 とあいさつした。

 県の野田寛芳企画部長は 「交通の便が良くなることで、 新たな発展が期待できる。 関係者の方にはこの地域のために最大限の努力をお願いしたい」 と祝辞。 関係者でテープカットして開業を祝い、 同大吹奏楽団が人気アイドルの楽曲などで花を添えた。

 同駅は鉄骨2階建てで、 レンガ張りの欧風な外観。 改札口は2階になる。 付近には、 完成すれば人口3万人となる新興住宅地 「ふじと台」 や、 同大などがある。 同社によると、 同駅は一日7000人の利用客を見込んでおり、 同駅からの運賃は難波までが810円、 堺が720円、 関西空港が800円、 和歌山市が200円となっている。