コロナ新たに480人 入院拒否で悪化の事例も

和歌山県は1日、県内で乳児から90代の480人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。前週の同じ火曜日との比較で177人増えており、増加傾向に変わりはない。クラスター(感染者集団)は新たに2件認定し、入院待機者は2885人となっている。

480人の保健所管内別内訳は、和歌山市245人、海南36人、岩出88人、橋本37人、湯浅22人、御坊22人、田辺19人、新宮9人、県外2人で、海南と岩出は過去最多を更新した。

新たなクラスターは、146例目が新宮市熊野川町西の特別養護老人ホーム「熊野川園」で、入所者4人と職員2人の計6人が感染。147例目は和歌山市船所のサービス付き高齢者向け住宅「あい船所」で、入居者8人と職員1人の計9人の陽性が確認された。

発表済みのクラスターでは、向井病院関係が1人増の35人、老人ホーム「きしゅうの里」関係が1人増の19人、丸長水産㈱関係が1人増の19人、貴志川リハビリテーション病院関係が4人増の18人、吹屋町デイサービス園関係が1人増の12人、高齢者向け住宅「健輝苑有田川」関係が1人増の17人、老人ホーム「若宮シルバーハイム」関係が2人増の7人、県立和歌山北高校西校舎関係が6人増の13人となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が過去最多を更新の340・9人。保健所管内別では和歌山市534・5人、海南257・2人、岩出331・6人、橋本323・1人、御坊199・4人、新宮100・9人が過去最多を更新し、初めて全ての保健所管内で100人を上回った。

県内の感染者は累計1万1542人、入院者数は432人(うち重症31人)、病床使用率は68・2%。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、陽性判明時にすでに重症の人や、入院を拒否して悪化し、緊急入院を余儀なくされる人が増えているとし、少しでも症状があれば直ちに検査し、保健所の要請には従うよう協力を呼び掛けた。

 

「保健所の要請に協力を」と野㞍技監