新規455人感染 前週比減少も「予断許さず」
和歌山県は4日、新型コロナウイルスに感染した和歌山市の90代男性が亡くなり、乳児から90代の新規感染者455人を確認したと発表した。前週の同じ金曜日との比較では140人減少し、県福祉保健部の野㞍孝子技監は「この傾向が続けばと思っているが、まだ予断を許さない」と話した。
455人の保健所管内別内訳は、和歌山市222人、海南37人、岩出60人、橋本55人、湯浅23人、御坊17人、田辺27人、新宮12人、県外2人。
新たに認定したクラスター(感染者集団)は3件。155例目が和歌山市北野のグループホーム紀伊で、入居者6人と職員2人の計8人が感染。156例目は海南市冷水の水産加工業、㈱ダイニチ和歌山営業所で、従業員8人が陽性。157例目は橋本市胡麻生の有料老人ホーム「joy楽園」で、入居者11人と職員4人の計15人の感染が確認された。
発表済みのクラスターでは、向井病院関係が2人増の37人、介護老人保健施設「サニーホーム」関係が2人増の69人、有料老人ホーム「きしゅうの里」関係が4人増の24人、貴志川リハビリテーション病院関係が5人増の26人、高齢者向け住宅「健輝苑有田川」関係が1人増の21人、有料老人ホーム「若宮シルバーハイム」関係が1人増の10人、県立和歌山北高校西校舎関係が2人増の17人、紀和病院関係が3人増の20人、特別養護老人ホーム「熊野川園」関係が4人増の11人、高齢者向け住宅「あい船所」関係が2人増の14人、有料老人ホーム「メゾンハートフル」関係が2人増の8人となった。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が360・0人で、昨年12月8日以来、58日ぶりに減少した。保健所管内別では、増加が続いていた和歌山市も536・8人に減少。一方で海南313・2人、岩出386・6人、湯浅168・6人、新宮132・9人は過去最多を更新した。
県内の感染者は累計1万3150人、入院者数は394人(うち重症32人)、病床使用率は62・2%。入院待機者は3873人となっている。
野㞍技監は、介護が必要な高齢者の感染が増え、「入院できる体制には限界があると理解してほしい。病状が急変した場合の対応も診療時間外ではほぼ不可能となっている」と述べ、予防対策の徹底や感染の早期発見を呼び掛けた。