8強目標に魂の野球を センバツ出場和歌山東
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「魂の野球」で挑む 県立和歌山東高校
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阪神甲子園球場で18日に開幕する第94回選抜高校野球。春・夏通じて初めての出場となった県立和歌山東高校は、大会初日の第2試合で倉敷工業(岡山)と対戦する。「魂の野球」をモットーに全力プレーと熱い野球で甲子園を沸かせる。
昨秋の和歌山大会では準々決勝で神島を7―0で完封。準決勝では夏の甲子園優勝校の智弁和歌山と対戦。2回に先制点を取り勢いに乗ると3、5、7回に追加点。投手リレーもうまく機能し5―4で強豪を破り自信をつけた。決勝では市立和歌山に2―4で敗れ、惜しくも準Vとなったが近畿大会でもその勢いは続いた。
近畿大会は初戦で八幡商業に3―1、準々決勝で京都国際に3―2、準決勝では金光大阪に8―1で勝利しセンバツ切符を確実にした。決勝では大阪桐蔭に1―10で敗れたが、準優勝を果たし実力の高さを見せつけた。
硬式野球部は2010年に軟式野球部から移行して発足。米原寿秀監督の指導の下、闘志と密度の濃い練習、選手の汗と思いがチームの成長を生み、甲子園初出場につながった。
米原監督は「魂の野球をモットーに掲げたことで、選手同士でもミスを許さないように緊張感を持って練習に励んでいる。最後まで焦らず、諦めない姿勢になってきた。甲子園でも向かっていく気持ちを持ってしっかりと戦いたい」と意気込む。
チームの目標はベスト8。此上平羅(たいら)主将は「一球一球に気持ちを込めてプレーするのが自分たちのスタイル。甲子園でも気合が入ったプレーを見せて沸かせたい」と話す。
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ベスト8目標に
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主将で4番の此上は左打者で長打力が十分な要の選手。「ここぞ」の勝負強さに定評があり、走者を置いての打撃が楽しみ。副主将の岡田とともにプレーだけでなく練習への姿勢や掛け声でも存在感を示してチームをけん引する。2番の森岡は身長180㌢、体重90㌔超の恵まれた体格を生かしたパワフルな打撃が持ち味。打撃練習でも快音を響かせ右翼ネットを揺らすなど好調をアピール。「甲子園ではバックスクリーンに本塁打を打ちたい」と気合十分だ。
山田や野別、中川は走塁に定評があり出塁すると頼もしい存在。機動力で相手投手を揺さぶりチームに勢いを呼び込む。小技をしっかりと絡めてつなぎ、好機を逃さずに点をしっかりと取りにいくのが和歌山東の攻撃スタイルだ。
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エースの麻田は右サイドの技巧派。制球力があり緩急とストライクゾーンをうまく使うのが持ち味。得意のツーシームを中心に多彩な変化球を織り交ぜて相手打者を翻弄(ほんろう)する。「0点に抑えてチームにいい流れをつくりたい。初戦の倉敷工業はどんどんバットを振ってくる印象。負けないようにぶつかっていきたい」と強気の姿勢。
麻田だけでなく、左投手で制球力のある田村、ピンチに強い山田、左サイドでリリーフの石野と投手陣は充実。支える捕手の瀬村と高野の分析・配球力にも期待。二塁手の橋本と遊撃手の尾花は内野の要。守備範囲の広さは安心感を与え、チームを盛り上げる。野別、中川、山田の守備、送球も安心。銅屋、相良、市川、野坂、平川と注目選手は目白押しだ。