地価31年連続下落 商業地は和市2地点上昇
国土交通省は1月1日現在の地価を公示し、和歌山県内は9市14町、180地点の価格が発表された。1平方㍍当たりの平均価格は全用途、住宅地、商業地ともに1992年から31年連続で下落し、下落率は全用途が1・2%で前年と同じ、住宅地も横ばいで、商業地は2年連続で拡大となった。
用途別の平均価格は、住宅地4万2200円(112地点、平均変動率1・3%減)▽商業地8万4600円(61地点、1・2%減)▽工業地2万4000円(4地点、同0・6%減)――で、工業地のみ下落幅は縮小した。平均変動率の全国順位は、住宅地が47位(前年44位)、商業地が43位(同27位)に低下し、近畿2府4県ではいずれも最下位。
県内の住宅地は、価格上昇地点が5(前年4)、横ばい地点が15(同14)に増加し、上昇地点があるのは10年連続。上昇したのは、津波被害想定区域外の高台や区画整理で利便性が高まった地域などで、田辺市神島台、和歌山市六十谷は上昇幅が1%を超えた。
市町村別では、上富田町の平均変動率は唯一プラスの0・5%で、8年連続で価格が上昇した。
商業地は、価格上昇地点が2(前年1)、横ばい地点が17(同23)で、上昇地点があるのは9年連続。上昇したのはいずれも和歌山市内の松島(上昇率0・3%)と秋月(同0・2%)で、近隣の商業ゾーンの開発や道路整備による交通量の増加に伴い、活性化の期待が高い地域となっている。
一方で、同市の平均変動率は2年連続の下落となり、下落率は昨年の0・1%から広がり、0・3%となった。
最高価格は、住宅地は、和歌山市美園町2丁目80番が6年連続トップの16万9000円(変動なし)、商業地は、同市友田町5丁目50番外が23年連続トップの44万2000円(同)だった。