過去最多19件認定 20年度県内障害者虐待
2020年度に和歌山県や県内市町村が対応した障害者虐待に関する相談や通報は62件(前年度比19件増)、虐待と認められたのは19件(同9件増)で、いずれも12年度の調査開始以来、過去最多となり、虐待を受けた人も19人(同9人増)に増加したことが分かった。
県によると、養護者による虐待は、相談や通報が40件(同9件増)、虐待と認められたのが15件(同5件増)で、ともに過去最多となった。虐待を受けた人は15人(同5人増)。
虐待の種類別(重複あり)にみると、身体的虐待が11件で最も多く、次いで心理的虐待が7件、経済的虐待が4件、性的虐待が1件。虐待を受けた人の内訳は、女性が10人、男性が5人。障害種別(重複あり)では、精神障害7人、知的障害6人、身体障害4人だった。
虐待者の内訳(重複あり)は、母が5人、父が4人、息子・娘が3人、夫とその他が各2人、兄弟姉妹が1人。
障害者福祉施設従事者などによる虐待は、相談や通報が22件(前年度比10件増)で、虐待と認められたのは4件(前年度はなし)、虐待を受けた人は4人(同)だった。
虐待の種類別では、心理的が3件、身体的が1件。虐待を受けた4人は男性3人、女性1人で、障害種別では精神障害が2人、発達、知的障害が各1人。
虐待が認められた4施設のうち3施設には、市町村が指導や関係法に基づく勧告などを行い、1施設については虐待を受けた本人の希望で指導などは行われていないという。