音楽あふれる和歌山に 福田さんが活動
140年近くの歴史ある建物から聴こえてくる美しい音色。福田ヴァイオリン&チェロ教室(和歌山県岩出市山)の代表の福田浩丈さん(37)と姉の紘子さん(38)は音楽があふれる和歌山を目指して積極的に活動に取り組んでいる。
浩丈さんはチェロ奏者で同市出身、相愛大学音楽学部卒業。ルーマニアのブラショフに渡り、研さんを積んだ。帰国後は関西を中心にソロや室内楽、オーケストラなど演奏活動を行う。
紘子さんはヴァイオリンとヴィオラを奏でる。同大学音楽学部を卒業し、熊楠の里音楽コンクールで3位入賞。関西フィル、神戸フィルなどの演奏会に客演奏者として出演している。
教室は2011年3月に開講。県内にヴァイオリンやヴィオラ、チェロといった弦楽器の教室が少なかったことから、「地域の文化向上に寄与したい」と始めた。
「第22回泉の森ジュニアチェロコンクール」で奨励賞を受けた松谷直紀さん(15)や、指揮者の佐渡裕氏が率いる「スーパーキッズ・オーケストラ」のオーディションを受けて合格した宮本星瑳さん(11)など、実力をつけた生徒や音楽が大好きな初心者も幅広く楽しむ。教室のモットーは「できない人をつくらない」。弦楽器の素晴らしさに親しんでほしいと話す。
浩丈さんはアマチュアのメンバーで奏でる「きのかわ弦楽合奏団」の音楽監督、2月に創設した和歌山初のプロオーケストラの「和歌山フィルハーモニー管弦楽団」の代表を務める。浩丈さんは「和歌山の音楽家がみんなで音を奏でて和が広がればうれしい」と話している。
同弦楽合奏団は7月10日午後1時半から定期演奏会、和歌山フィルは8月7日午後1時と3時半から2部制でファミリーコンサートを開く。場所はどちらも一乗閣(岩出市根来)。チケットの詳細はホームページで確認できる。