多田佳世子さん「歌の心」 城ホールで

和歌山オペラ界の第一人者で、和歌山市民オペラ協会代表の多田佳世子さんの県文化功労賞受賞記念コンサート「多田佳世子が贈る歌の心」が30日、和歌山市七番丁の和歌山城ホール小ホールで開かれる。

市や同ホールなどが主催。本紙など後援。多田さんは、武蔵野音楽大学短期大学部声楽科卒業。県立高校の音楽教員を務めながら、1964年に和歌山市民オペラ協会の前身、和歌山声楽研究会を設立。代表として、出演の他、企画・演出、若手の指導に尽力した。濱口梧陵や安珍清姫伝説など和歌山ゆかりの創作オペラを手掛ける他、国内外の著名なアーティストを招くなど、本格的なオペラ文化を和歌山に根付かせるための活動を50年以上にわたり継続。約20年前からは、明治・大正・昭和の時代から学校教育で受け継がれてきた曲を歌いながら学ぶ「唱歌の学校」を開き、歌の魅力を伝えている。県の文化振興への貢献が認められ、昨年度の県文化表彰に輝いた。

記念コンサートは三部制。第一部は、同協会のメンバーと和歌山文化協会に所属するバイオリニストやクラリネット奏者らが出演。受賞を祝う曲を歌い、演奏する。

第二部は、多田さんらがステージに立ち、「唱歌の学校」で歌う童謡や愛唱歌を披露し、第三部では、オペラの独唱曲や、「ドン・ジョバンニ」より二重唱「手をとりあって」などを歌う。

出演者は多田さんの他、同協会の中野綾さん、久保美雪さん、西本彩友美さん(バイオリン)、南方美穂さん(クラリネット)、宮井愛子さん(ピアノ)ら。

午後2時開演。チケットは2000円(当日は500円アップ)、全席自由。同ホールや和歌の浦アート・キューブ、各同市内コミュニティセンターなどで取り扱っている。

問い合わせなどは、同ホール(℡073・432・1212)。

県文化功労賞を受けた多田さん

県文化功労賞を受けた多田さん