月曜最多839人 死亡6人、入院「ほぼ限界」
和歌山県は1日、新型コロナウイルスに感染した70~90代の6人が亡くなり、新規感染者は839人で前週の同じ月曜に比べて265人増えたと発表した。医療機関の多くが休みで、検査数が少ない傾向がある休日明けの月曜としては過去最多の新規感染者となった。新たなクラスター(感染者集団)の認定は6件だった。
亡くなったのは、和歌山市の70代男性2人と80代男性、90代男性、岩出保健所管内の80代女性、90代男性の6人。いずれも発症後に急激に症状が悪化し、新型コロナが直接の死因だった。80代男性以外の5人はクラスターとなった高齢者施設や病院に入所・入院していた。
新規感染者839人の保健所管内別内訳は、和歌山市288人、海南75人、岩出61人、橋本98人、湯浅53人、御坊52人、田辺146人、新宮51人、県外15人。
新規クラスターの場所と感染者数は、529例目が和歌山市の病院で入院患者13人と職員3人、530例目が御坊管内の特別養護老人ホームで職員8人と入居者1人、531例目は同市の特別養護老人ホームで入居者4人と職員2人、532例目は田辺管内の軽費老人ホームで利用者6人と職員4人、533例目は橋本管内の軽費老人ホームで利用者3人と職員4人、534例目は同市の有料老人ホームで入居者10人と職員1人だった。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が前日比28・7人増の915・1人で、過去最多を更新。保健所管内別でも、和歌山市を除く7管内が過去最多となり、海南は1034・0で初めて1000人を超えた。
県内の感染者は累計6万7022人。入院者数は407人、重症者は県基準で45人、国基準の該当者は6人、肺炎患者は71人。病床使用率は76・4%、自宅やホテルでの療養者は6770人。
県福祉保健部の野㞍孝子技監は、今後も感染拡大が危惧される中、高齢者の感染が増え、重症化リスクの高い人の入院も増加していることから、医療機関の入院受け入れ態勢に余裕はなく、「ほぼ限界」と説明。急激に症状が悪化しても、介護を要する高齢者などはすぐに入院できるとは限らない現状があり、「受け入れ機関は悲鳴を上げている」と述べた。
これ以上、感染を広げないために一人ひとりの取り組みが重要であり、特に医療、介護従事者には、職員から施設への感染の持ち込みが起こらないよう、対策の徹底を改めて呼び掛けた。