軽音の頂点目指し 和歌山高校が全国大会へ
和歌山県立和歌山高校(和歌山市新庄)の総合音楽部軽音楽班は、同市和歌浦南の和歌の浦アート・キューブで開かれた「全国高等学校軽音楽コンテスト県予選」に出場し、2年連続で最優秀賞に輝いた。現在は、28日に東京で開かれる「全国高等学校軽音楽コンテスト」に向け、練習中。3年でボーカルの松村優月部長は「目指すは、全国優勝。初めて経験するメンバーもいるが、私たちならきっとできると信じている」と笑顔で躍進を誓う。
同校の軽音楽班は昨年、「第3回高等学校軽音楽コンテスト近畿北陸大会」でグランプリを受賞、また高校軽音楽部の頂点を決める全国軽音楽部大会「we are SNEAKER AGES」の関西地区大会で4位に入り、「大阪芸術大学賞」に輝くなど数々の受賞歴がある。
今回、大舞台に向けて選んだ楽曲は、木村カエラの「dolphin」。バラード調の曲で、激しいギターやドラムも聴きどころの一つだという。
メンバーは、ボーカルの松村部長、エレアコギターの嶋原瑠々花さん(3年)、ドラムの小林誠志さん(同)、ベースの山本智佳さん(同)、キーボードの中山凜さん(同)、市瀬陽賀さん(2年)、ギターの瀧本奈緒さん(同)、コーラスの小谷香美蘭さん(1年)の8人で組んだ。音楽の先生らにアドバイスをもらいながら、それぞれの楽器の持ち味を生かせるよう曲をアレンジ。抑揚を付けるポイントなど互いに意見を出し合いながら、自分たち流の「dolphin」を作り上げた。
コロナ禍で制限がある中、部活のある日は1時間ほど集中して練習。自宅でも個人練習するなど技術を磨いた。中には指の皮がめくれたり、軽い腱鞘炎になったりしたメンバーも。共に切磋琢磨(せっさたくま)した密度の濃い時間を、メンバーらは「時間があっという間に過ぎた」と笑顔で振り返る。
そうして迎えた県予選当日、県内から7校が出場する中、堂々としたパフォーマンスを披露し、見事優勝。全国大会への切符を手に入れた。
ギターの瀧本さんは優勝が決まった瞬間、涙が出たと言い「頑張ってきたことを信じなきゃと思いながらも、どきどきしていた。本当にうれしかった」と笑顔。ベースの山本さんは「全国大会ではメンバー全員で良い『dolphin』になるよう頑張る」と意気込み、一丸となって高みを目指す。