世界遺産の推薦ならず 南紀熊野ジオパーク

日本ジオパーク委員会は28日、南紀熊野ジオパークについて、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が認定する「世界ジオパーク」への国内推薦を見送った。日本ジオパークには再認定された。

南紀熊野ジオパークは、プレートの沈み込みによって生み出された大地と独特の景観、温暖湿潤な気候がもたらす多種多様な動植物、それらを背景に生まれた文化が体感でき、和歌山県南部と奈良の10市町村にまたがる。2014年8月に日本ジオパークに認定され、ことし4月に世界ジオパークへの国内推薦申請書を提出し、8月に同委員会による現地調査が行われていた。

同委員会の審査結果では、同じエリアにある世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」や、ラムサール条約登録湿地との相乗効果が足りないなどと指摘された。

南紀熊野ジオパーク推進協議会は「指摘事項を踏まえ改善を行い、より良いジオパーク活動・運営に取り組んでいく」としている。推薦は再来年以降に持ち越される。

南紀熊野ジオパークの橋杭岩(串本町)

南紀熊野ジオパークの橋杭岩(串本町)