間伐材を活用 貴志川高生がベンチ作り
和歌山県紀の川市の貴志川高校人間科学科の1年生25人は、間伐材を活用してベンチを作った。
県の森林整備課が進める「紀の国緑育推進事業」を活用し、生徒らは7月に同市下鞆渕の榎本林業が所有する山林で間伐体験を行い、樹齢50年のヒノキをのこぎりで切り倒した。その木の一部を使い、ベンチを制作した。
榎本林業の社員2人が講師を務め、生徒らは事前に加工してある木をねじなどを使って組み立て、紙やすりで磨いてニスを塗った。生徒らはねじを締めるのに苦戦しながらも、皆で協力し合い、約1時間半でベンチ8脚を完成させた。
岡玲さんは「切った時はあんなに大きかった木が、こんなに小さくなってベンチを作ることができるなんて」と感動した様子。北川亜胡さんは「ねじが締まらなくて大変だったけど、完成してうれしい」と喜び、田中ここねさんは「このベンチで本を読んだり、お話ししたり、皆で仲良く使ってほしい」と笑顔。
榎本林業製材部の土谷友輝さん(24)は「切った木が製品になるまですごく手間がかかっているということが分かってもらえたと思う。今回の体験を通じて木の良さを知ってもらえたらうれしい」と話した。
完成したベンチは岩出市教育委員会に寄贈する。