新知事に「大変期待」 仁坂氏最後の定例会見

次期和歌山県知事に岸本周平元衆院議員(66)が当選したことについて、仁坂吉伸知事(72)は28日、「一県民として大変期待している。新知事がすぐに思う存分腕を振るえるように、いろんな準備をしておかなければと、いま一生懸命働いている」と歓迎した。

12月16日に退任する仁坂知事にとって、この日は最後の定例記者会見。自身の4期16年について、「生まれた県の勢いを取り戻そうと頑張ることができたのは、私を選び、頑張れと言ってくださった県民のおかげ。心から感謝したい」と話し、新知事に対しては「何を継承し、何を変えていくかは全て岸本さんが考えること」と述べた。県政運営の経験から、特に若い世代に伝えたい考え方を問われると、「『どうせ私なんか』と思わないこと。そういう考えでやっていると前に進まない。失敗することもたくさんあるけれど、人間の能力は無限。『よーし』とチャレンジしてみることが大事だ」と語った。

最も大変だった経験には2011年の紀伊半島大水害を挙げ、「一番びびった」と表現。「びびっても逃げなかった。逃げたら一気に(問題が)広がる。逃げられないのが知事の仕事で、その務めは果たした」と振り返った。

 

4期16年の県政運営を振り返った仁坂知事