寒波で県都が銀世界 交通乱れ、転倒事故も

強い冬型の気圧配置の影響で、日本列島は24日から25日にかけて今冬一番の寒波に見舞われ、全国的に厳しい冷え込みとなり、日本海側を中心に大雪となった。和歌山県内も、和歌山市内で6㌢の降雪が観測されるなど、紀北の市街地では非常に珍しい銀世界が広がり、鉄道の運転見合わせなど交通は大きく乱れ、路面凍結による転倒事故も数多く発生するなど、慣れない大雪に各方面で混乱が続いた。

和歌山市内は24日午前10時すぎに大雪注意報、午後6時すぎに風雪注意報が発令。夜から本格的に降り始め、強い風とともに時折吹雪となり、街を歩く人々は、コートの襟やフードで首元や顔に吹き付ける雪をしのぐなどしていた。

25日朝は、雪はほぼやんだものの、道路や民家の屋根などには雪が積もり、和歌山城など市内のランドマークも雪化粧した姿を見せた。路面は凍結して滑りやすくなっており、低速度で走る車や、足元に気を付けながらゆっくりと歩いて通勤、通学する人々の姿が見られた。

紀北の道路状況をみると、国土交通省管理道路では、国道24号の備前交差点(岩出市)―東室交差点(奈良県)、京奈和自動車道の橿原高田インターチェンジ(IC)―和歌山ジャンクション(JCT)、第二阪和国道の幡代(大阪府泉南市)―大谷(和歌山市)などが一時通行止め。県管理道路では、府県境の泉佐野岩出線、泉佐野打田線、和歌山貝塚線などが通行止めとなった。

鉄道のダイヤも大きく乱れ、JR線では阪和線の天王寺―和歌山、和歌山線の橋本―和歌山、きのくに線の周参見―新宮など、南海線では南海本線の羽倉崎―和歌山市、加太線の和歌山市―加太、和歌山港線の和歌山市―和歌山港、高野線の高野下―高野山などが一時運転を見合わせ、順次再開するまで、利用客の足に大きく影響した。

和歌山市内では24日午後から25日午前9時半までに、路面凍結による転倒事故が相次ぎ、20代から80代の12人がけが(うち11人は軽傷)をしたことが確認されている。

 

石垣や御橋廊下も雪化粧した和歌山城(25日午前9時ごろ)