漏電疑うほどの請求額 電気代値上がり悲鳴
原油価格の高騰やウクライナ情勢などの影響を受けて物価高騰が続き、一般家庭の電気料金も値上がりしている。特に年末年始を含む1月の請求額は「12月と比べ倍になった」と驚く声も。賃上げはかなわず、懸命の節約、節電も追いつかぬ値上げの波に多くの悲鳴、ため息が聞かれる。
ロシアのウクライナ侵攻より原燃料費が高騰し、電気料金の構成成分の一つで、為替や原油価格が反映される燃料調整費が昨年夏から上昇し、料金の値上げにつながっている。
日々の節電で電気使用量は抑えたものの、請求額は2倍近くになったという人もいる。
和歌山市の60代女性は「夫が電気代の請求額を見て、漏電しているんじゃないかと電力会社に電話してしまったほど、去年と比べて倍の値段」と驚きの様子。「暖房を使わず、いっぱい着こんで節電している」と話した。また、同市の70代女性は「なるべくエアコンをつける時間を減らし、電気毛布をやめて湯たんぽを使っている」とし、同市の40代男性は「子どもがつけっぱなしにする電気を、後を追い掛けて消している」と話すなど、多くの人が節電を心掛けて生活している。
政府はこうした状況に対応し、「電気・ガス価格激変緩和対策事業」にもとづき、2月請求分(1月利用分)から9月請求分(8月利用分)の電気、都市ガス料金について負担軽減策を実施。電気は燃料費調整単価から1㌔㍗時当たり7円、都市ガスは1立方㍍当たり30円値引きされる。関西電力によると、平均的な家庭の2月分の料金7497円が5677円となり、1820円安くなるという。