1月の県景況は悪化 物価高で収益圧迫続く

帝国データバンクによる1月の景気動向調査で、企業の景況感を示す景気動向指数(DI)は、全国が2カ月連続悪化の42・1(前月比0・9㌽減)、和歌山県内も2カ月連続悪化の40・4(前月比2・2㌽減)となった。

全国のDIは、10業界のうち「金融」「不動産」「小売」を除く7業界が悪化。業界別では、「運輸・倉庫」が38・9(前月比2・7㌽減)で5カ月ぶりの悪化、「サービス」が46・6(同1・1㌽減)で6カ月ぶりの悪化、「不動産」が46・1(同1・3㌽増)で2カ月ぶりの改善などだった。

県内DIの全国順位は前月の25位から32位に後退し、近畿2府4県では最下位。近畿のDI42・0、全国のDI42・1との差はともに拡大した。

規模別では、大企業は50・0(前月比2・4㌽増)に改善、中小企業は39・6(同2・6㌽減)に悪化。業界別では、「金融」「不動産」など4業界が改善、「農・林・水産」「建設」「製造」など5業界が悪化した。

先行きの見通しは、3カ月後が44・6(前月45・2)で2カ月連続の悪化、6カ月後は43・8(同43・0)で2カ月ぶりの改善、1年後は45・0(同45・0)で横ばいだった。

同社は、原材料のコストアップが続く中、価格転嫁は遅れ気味で、収益を圧迫する傾向が続いていると分析。県内景況は一進一退の状況が続く見込みであり、引き続き物価高の影響が注目されるとしている。

調査は1月18~31日にインターネットで行い、対象2万7362社(県内247社)のうち1万1719社(同83社)が応じ、回答率は42・8%(同33・6%)だった。