花々を生き生きと 紀美野で権出さん写真展

和歌山県紀美野町動木の権出毅一(ごんで・きいち)さん(82)の山野草の花をテーマにした写真展「花 花 花」が、動木の中央公民館2階ふれあいサロンで31日まで開かれている。

権出さんは県美術家協会員。同町で生花店を営むかたわら、スナップ写真を中心に撮影に励む。人やネコ、犬、鳥などの生き物を一緒に収めることを意識しているといい、「一度きりの瞬間を撮りたい」と話す。

権出さんは、高校時代に趣味で写真撮影を始めた。約30年前に高野山に魅せられ、これまで建物や風景、行事などを撮影してきた。2019年、新型コロナウイルス感染症が広がり始めたことで外出ができなくなり、身近にあった花を撮ることに。

権出さんは「花も生きている。生き生きとした表情を撮りたい」と、マクロレンズを使用し背景に動きをつけ、独自の技法で山野草を写す。

写真展では、これまでに撮影した中から厳選した26枚を展示。これまでにない躍動感あふれた花の表情を見ることができる。

ペチュニアに、偶然差した太陽の光が筋状に写り込んだ幻想的な作品や、ダイヤのようにキラキラ輝き、まるで宝石のような美しさを放つアジサイなど、新たな花の魅力を知ることができる。

権出さんは「花は美しく心が和む。普段は見逃す小さい花でもレンズを通すとこんなふうに見えるのかと魅力を知ってもらえたら」と笑顔で話している。

午前9時から午後9時半まで。火曜日、祝日休館。問い合わせは同公民館(℡073・489・2877)。

 

かれんな山野草の花々と権出さん