振興局と人事の改革を 岸本知事が意欲
和歌山県の2023年度定期人事異動について岸本周平知事は28日の定例記者会見で、目玉は新設の地域振興監と人事委員会事務局長の人事だとし、「私がやりたい振興局と人事制度の大改革を2人のエースにやっていただく」と述べた。人事制度では、民間活力を積極的に県庁に取り入れるため、中途採用の拡大や待遇改善に意欲を示した。
現在の人事制度について岸本知事は、社会情勢に合わない部分があると指摘。早期退職の増加など官民の人事の流動化を前提に、採用試験をペーパーテストで行うことの是非、中途採用の年齢制限の撤廃や民間での勤務年数の評価の在り方、年功序列などを課題の例として挙げ、人事委員会を中心に検討し、制度の抜本改革を目指す。
振興局の改革については、各振興局が管内市町村との窓口になり、地域の味方として県庁本庁と折衝するような振興局中心の県行政への改革を目指し、地域振興監は、こうした地域振興に関する施策を統括し、魅力ある地域づくりを推進する役職となる。
振興局と人事の在り方について岸本知事は、中堅の有能な職員を振興局に配置するなど、「振興局を中心に人事のローテーションを回していくことを今後していきたい」と述べ、振興局長のポストは、地域振興の取り組みに優れた成績を上げることで部長職などに抜擢していく「登竜門」としたい考えを示した。