女性目線で子育て支援 初当選の林さん決意
衆院和歌山1区補選で初当選した日本維新の会の林佑美さん(41)は一夜明けた24日、報道陣の取材に応じ、「古い政治ではなく、新しい政治をしてくれる人に任せたいという皆さんの思いが結果につながったと思う」「母親目線、主婦の目線、女性目線で子育て支援の充実を一生懸命頑張っていきたい」と改めて決意を語った。25日には県庁で当選証書を受け取った。
林さんは24日午前7時前から約1時間、南海和歌山市駅前で立礼し、通勤客らに当選を報告。前日は「経験したことのないことですごく疲れてしまい、知らないうちに寝てしまっていた」と言うが、朝は疲れた様子を見せることなく、「おはようございます」「いってらっしゃい」と市民にあいさつ。一票を投じた有権者らが「おめでとう」「和歌山のために頑張って」などと林さんに声をかけ、笑顔で握手を交わす場面も見られた。
自民党元職の門博文さん(57)との事実上の一騎打ちを制したことについて林さんは、「夢のよう。大きい、強い候補者を追いかけ、やっと遠くに背中が見えてきたと言われているときに12日間(の選挙戦)が終わっていたので、まさかこのような結果が得られると思っていなかった」と語った。
小学校低学年から中学生の3人の子どもがいる林さんは、子育てとの両立に苦労しながらの選挙戦だった。夫の隆一さん(60)は尊敬する政治家であり、県議。「付き人のように」(隆一さん)共に選挙を戦う中、佑美さんの母親が家の手伝いに来てくれた。
毎朝、まだ寝ている子どもたちの顔を見て出発し、夜はほぼ寝る準備を終えた子どもたちと短い時間しかふれあえない日々。「絶対勝ってきてね」との3人の声援を受けて勝ち取った初当選。中学生の長女は「頑張ってたね。私たちも大変だったけれど、本当に良かったね」と祝福してくれた。
政治家として最も進めていきたい政策は、母親、女性の目線を大切にした子育て支援の充実。さらに「身を切る改革」などを含む行財政改革、しがらみのないクリーンな政治の実現に意欲を燃やす。
「私には組織・団体の支援はない。まちの一人ひとりの声援だけを力に変えて、最後の最後まで戦うことができた。声をかけてくださった皆さまのおかげでこの当選が得られた」と恩返しを誓う。