飲酒運転なめたらアカン 東署ら啓発活動
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行し、飲酒機会が増える夏場を前に、地域ぐるみで「飲酒運転を許さない社会環境」を構築しようと、和歌山東署は5月30日、和歌山市の繁華街「アロチ」周辺の酒類提供店174店舗を回り、啓発チラシを手渡して協力を呼びかけた。
同署によると、同署管内の飲酒運転の取り締まり件数は増加傾向にあり、昨年中はゼロだった飲酒死亡事故がことしは4月末時点ですでに1件発生しているという。
県警は昨年10月、田辺市出身の歌手、天童よしみさんを「飲酒運転根絶大使」に委嘱。啓発ポスターにはこぶしを握り締めた天童さんと「飲酒運転なめたらア・カ・ン!」の文字が並ぶ。
この日の啓発活動には、同署の警察官31人、和歌山東地区地域交通安全活動推進委員5人、県交通安全協会和歌山東支部員1人の計37人が参加。
同市吉田のラウンジNoix(ノワ)のオーナー、上田木実さんは5類への引き下げ後、客足が増えているといい、「代行業者を呼ぶのに時間がかかると伝えると、中には『もうええわ』と言う人もいるので、なるべく早く代行業者を呼ぶようにしたり、店独自のポスターをトイレに張ったりなどし、工夫している」と話した。
署員から啓発ポスターを受け取ると、「お店同士のつながりを使って啓発を広げていき、飲酒運転する人を出さないようにしたい」と意気込んだ。
同署の大江澄享(きよたか)交通課長は「天童よしみさんが言っているように『飲酒運転なめたらアカン!』と皆さんに思っていただきたい」と力を込めた。