トルコ地震復興願い 紀三井寺などが義援金
和歌山市の紀三井寺(前田泰道貫主)と「紀三井寺のさくらを守る会」(梅田千景名誉会長)は5日、参拝者から寄せられたトルコ・シリア地震復興のための義援金21万1201円を、㈱島精機製作所(同市坂田)内の在和歌山トルコ共和国名誉総領事館に寄託した。
同会は、県内有数の桜の名所である同寺の桜を守ろうと、同社の島正博名誉会長の妻、故・島和代さんが会長となり、2011年に発足。ことし、和代さんの供養が行われた際の会話などが起点となり、和歌山と友好関係にあるトルコへの義援金を集めることを決めた。
同寺では5月1日から約1カ月にわたり、境内2カ所に募金箱を設置。参詣者に協力を呼びかけた。
同社は長年にわたり、横編機事業を通して、トルコのファッション繊維産業の活性化に貢献するなど、友好関係を築いてきた。島名誉会長は、昨年8月に在和歌山トルコ共和国名誉総領事に就任し、社内に名誉総領事館が開設された。トルコ・シリア地震の直後には、同社や島さん個人としても義援金を贈っている。
この日、前田貫主や梅田名誉会長らが同社を訪問。島名誉総領事は「エルトゥールル号を助けた時から、和歌山とトルコはいろいろなところでつながっている。国が違っても、心はつながっていると、トルコの人に感じてほしい」と話した。
前田貫主は「義援金はいくらあっても足りないでしょうが、日本も多くの国の支援で東日本大震災から復興してきた。トルコも同じように復興してほしい」と願った。
義援金は在日トルコ大使館を通じ、同国の復興支援に役立てられる。