陸奥宗光の功績発信 16日に龍馬Worldプレ

明治維新の立役者の一人、坂本龍馬の精神を伝えようと、全国の龍馬・歴史ファンが集う「龍馬World」が来年7月に和歌山県内で開催されることが決まった。同イベントの実行委員会となる紀州宗光龍馬会(臼井康浩会長)は、プレイベント「陸奥宗光と和歌山―不平等条約改正締結130周年に向けて―」を16日午後1時から、和歌山市手平の和歌山ビッグ愛大ホールで開く。

和歌山市出身の陸奥は、龍馬が設立した海援隊などで龍馬と共に活躍し、多大な影響を受けたとされる。龍馬の死後、外務大臣として明治政府の最重要課題の一つ、不平等条約の改正に取り組み、1894年7月に日英通商航海条約の締結を成し遂げた。

来年は陸奥の生誕180年、同条約締結130年の節目とに当たり、陸奥を輩出した和歌山での「龍馬World」が企画された。

「龍馬World」は、一般社団法人全国龍馬社中が所管する各地の龍馬会の全国大会で、年に1回開かれ、隔年で龍馬の故郷・高知県が開催地となっている。和歌山県での開催は初めてで、来年7月13~15日の3日間、和歌山城ホールでの大会をはじめ、交流会、熊野三山や高野山を巡るエクスカーションなどが計画されている。

プレイベントは、陸奥の郷土・和歌山を中心に、より多くの人に陸奥の功績を知ってもらうことを目的とするシンポジウム。元駐イスラエル、シンガポール大使の竹内春久さんが「外務省と不平等条約の改正」、白百合女子大学・武蔵大学講師(近代政治史)の岸本昌也さんが「宗光、龍馬と出会った紀州の天才偉才たち」の演題で基調講演した後、「不平等条約改正締結130年に向けて」をテーマに、全国龍馬社中の牧田活宜副会長、竹内さん、岸本さんらがパネルディスカッションを行う。

紀州宗光龍馬会は和歌山市内で記者会見し、臼井会長、立谷誠一、西廣真治両相談役、片桐章浩顧問が出席。臼井会長は「先祖のおかげで今の平和がある。歴史を学び、ありがたみを感じてほしい」などと話し、来場を呼びかけた。

入場無料。定員120人。参加申し込みは申し込みフォームから。問い合わせは紀州宗光龍馬会(℡073・425・2278)。

 

紀州宗光龍馬会の(左から)片桐さん、立谷さん、臼井会長、西廣さん