市和歌山も堂々行進 夏の甲子園が開幕
第105回全国高校野球選手権記念大会は6日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。開会式では4年ぶりに49校の代表校の選手全員が堂々たる入場行進を披露。県代表の市和歌山も、胸を張って聖地の土を踏みしめた。
選手らは右翼側から、前回大会優勝の仙台育英を先頭に、北の高校から順に入場した。本塁付近、三塁線を通って、右翼側から外野に整列し、内野に向かって一斉に歩いた。7年ぶり6回目の出場となった市和歌山は、熊本和真主将を先頭に3列に並び、落ち着いた行進を見せた。
大会会長を務める、朝日新聞社の中村史郎社長は「皆さんの渾身(こんしん)のプレーが、多くの人に勇気と感動を与える」とあいさつ。井出庸生文部科学副大臣は、継続力を今後の人生で大切にしてほしいと伝え、「応援する者の一人として、皆さんの正々堂々たるプレーを期待している」と激励した。
高知中央の西岡悠慎主将は選手を代表し、「追いかけ続ける勇気さえあれば夢は必ずかなう。そう信じ、全国高校球児の思いを1投1打に込め、全力で戦い抜く」と宣誓した。
歌手で俳優の山崎育三郎さんは、大会歌『栄冠は君に輝く』を熱唱。開幕試合では、ことし3月に行われたWBCで日本代表監督を務めた、栗山英樹さんが始球式を行い、左打者の外角に落ち着いた投球を披露して会場を沸かせた。
市和歌山の熊本主将は行進を終えて、「ああ、甲子園に来たんだな。いよいよ始まるんだなという実感が湧いてきた」と振り返った。初戦で顔を合わせる東京学館新潟(新潟)については、好投手がそろっていると話し、「甲子園に来たからには勝たないと意味がない。その準備を今しているところ」と意気込んだ。
市和歌山は大会4日目の9日に、第3試合で登場する。