子供食堂、不登校を追加 県未来創造PF
和歌山の活性化に向けて県が設置し、幅広い分野の有識者らが参加している「和歌山未来創造プラットフォーム」で、具体的な取り組みを検討する「ワーキングチーム」の新たなテーマに、「子供食堂」と「不登校」の二つが追加された。11日、岸本周平知事が定例記者会見で発表した。
ワーキングチームはこれまで、観光、DX(デジタルトランスフォーメーション)、地方創生、ワーケーション、国際化、文化・芸術の6テーマがあり、今回の追加で8テーマとなる。県内外で活躍する経営者や文化人らをチームリーダーとし、県職員らと共に各テーマの課題に対する具体的な取り組みを検討する。
新テーマのチームリーダーは、「子供食堂」が、社会活動家で認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長などを務める湯浅誠さん。「不登校」には、県出身で約10年間の不登校を経験し、ゲームのオンライン家庭教師サービスを行う㈱ゲムトレ代表取締役、「#不登校は不幸じゃない」発起人の小幡和輝さんが就任した。
子供食堂について県は、県内約200小学校区全てへの設置に取り組み、新規開設や機能強化を支援する補助金制度も拡充している。
ワーキングチームの取り組みとして、県社会福祉協議会を事務局に、県内の子供食堂を運営するNPOなどの関係者らによる協議会を立ち上げ、湯浅さんに加わってもらい、世代を超えたつながりを地域につくるという子供食堂の目的の達成に向け、助言を受けることなどを想定している。
不登校について岸本知事は、学校に行けない場合に学びの場がなくなることが大きな問題であり、所得の格差問題に直結していると指摘。「学びの場をどうやって提供していくかが最大の課題であるというのが小幡さんの問題意識で、私も意気投合した」と述べた。
すでに小幡さんと県教育委員会の職員らで検討が始まっており、来年度予算での取り組みも含めて具体化していきたいとしている。