みんな待ってた 4年ぶりに桃郷まつり

障害のある子どもたちに地域の人と交流を深めてもらおうと、和歌山県紀の川市の社会福祉法人桃郷は8日、同市桃山町の那賀スポーツレクリエーションセンターで「桃郷まつり」を開いた。

桃郷は、同市で発達につまずきのある乳幼児から18歳までを対象に、児童発達支援センター、放課後等デイサービスなどを行っている。

祭りは今回で19回目。コロナの影響で4年ぶりの開催となった。

会場には職員や保護者会などがカレー、焼きそば、かき氷など12ブースの屋台を出し、来場者を迎えた。舩木孝明理事長は「きょうは3年間分充分に楽しんでほしい」とあいさつ。毎年参加しているという岸本健市長は「みんなが集い、会って話すのはとても大事なこと。交流の場として大きな役割を果してくれている」と話していた。

ステージではきのかわ支援学校和太鼓部がオープニング演奏し、地域や同施設で活動するチームが竹ドラム、ダンス、ハワイアンフラなどを披露した。

派手な衣装と音楽で注目を浴びたのは、桃郷の役員や理事らで結成した「きらめきちんどん隊」。踊りながら会場を練り歩き、子どもたちにプレゼントを配った。

法人事務局の舩木栄子常務理事は「ここは子どもが走り回っても、大きい声を出しても行動制限をしない。障害のある子を持つ親が遠慮せずに来ることができる場所」と笑顔。子どもが卒業生だという岩出市の50代と60代の女性は、この日を心待ちにしていたといい、「親が同じ立場で悩みを相談し合ったり、愚痴を言ったりできる。知り合いが増えて助けられたし、めちゃくちゃ救われた」と話に花を咲かせていた。

理事や役員らによるちんどんショー

理事や役員らによるちんどんショー