IT人材の育成へ連携 県と42Tokyoが協定
和歌山県内のIT人材育成と県内企業のIT人材確保を支援し、情報産業の活性化を図るため、県と一般社団法人42Tokyo(フォーティツートウキョウ、東京都港区、坂之上洋子理事長)は27日、連携協定を締結した。42との自治体提携は県が全国初となる。
県内におけるIT人材数の低迷という課題を解消するため、県からの働きかけによって実現した。
42は、フランス発のエンジニア養成機関で、世界31カ国に52キャンパスを展開しており、日本には東京キャンパスのみ。企業の支援・寄付を元に運営しているため、授業料は完全無料で、18歳以上でテストに合格すれば誰でも学ぶことができる。
今回の協定項目の一つが、最先端のプログラミング教育に関する情報提供や新たな学習機会の提供といった県内の教育機関と連携したIT人材の育成。もう一つは、42Tokyoの学生に対する県内企業の認知度向上など、県内の企業におけるIT人材の確保支援。
調印式は県庁知事室で行われ、同法人の佐藤大吾副理事長兼事務局長と岸本周平知事が協定書に署名した。
岸本知事は「若い人が刺激を受けて、IT業界を目指すきっかけになれば。受け皿として和歌山を選んでいただけるよう期待したい」と話し、佐藤副理事長は「日本、世界のエンジニア不足は産業発展における深刻な課題。和歌山の企業の皆さまに42のエンジニアをぜひ採用していただきたいのと同時に、非営利団体を皆さまで一緒に応援していただきたい」とPRした。
第一歩として、県内の情報系の教員らからなる県情報教育研究会が主催する研究会が28日、県立和歌山高校で開かれ、同法人についてのPRが行われる。
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