県勢高校生5人が入賞 国体レスリング男子
鹿児島県で開かれた特別国民体育大会のレスリング少年男子の部(日置市吹上浜公園体育館)で、和歌山県代表から5人が入賞の活躍を見せた。うち4人が和歌山北高で、グレコローマンスタイル55㌔級の森下大輔選手(18)=3年=が優勝、同65級の請川凰大良選手(18)=3年=が3位、同60㌔級の有田英慎選手(18)=3年=が5位、フリースタイル71㌔級の米原潔太選手(17)=2年=が5位。和歌山工業高の室谷一憲選手(18)=3年=がグレコローマンスタイル80㌔級で5位に入った。
大会には全国から選ばれた中学3年から高校3年までの選手が出場。上半身の攻防のみのグレコローマンスタイル、全身を自由に使うフリースタイルに分かれ、各スタイル体重別8階級のトーナメント形式で争った。
県からは7月の県大会優勝選手を中心に、7階級7人を代表に選び、和歌山北から5人、和歌山工業と新宮高から各1人が出場。優勝した森下選手を除く3年生は、高校最後の大会となった。
和歌山北の森下選手は、昨年の栃木国体のグレコローマンスタイル51㌔級に続き、2年連続の国体優勝となった。今回は得意の投げ技「俵返し」を中心に点数を奪い、全3試合で相手に得点を与えることなく圧倒。「プレッシャーを忘れて思い切って戦えた」と振り返る。
8月の全国高校生グレコローマン選手権55㌔級では3位と涙をのみ、悔しさをばねに練習に取り組んできた。今月21~24日に国立代々木体育館(東京都渋谷区)で開かれる天皇杯全日本レスリング選手県大会への初出場が決定。高校生、大学生、社会人が年齢を問わず戦う最高レベルの全国大会に向け、「スタートラインに立てた。フィジカル面を強化し、優勝を目指したい」と意気込んでいる。
請川選手は特別国体で寝技を中心に2勝を挙げた。大会に向けては、自主練習や休日のウエートトレーニングなどに積極的に取り組んできた。入賞は果たしたが、「高校の間に全国大会で優勝を目指していたので悔しい。この悔しさをばねに大学では優勝したい」と話した。
有田選手は初の国体出場で1勝。腕取りで相手にプレッシャーを与える試合運びを見せた。膝のけがの影響で、日本代表として出場した7月のU20アジア選手権以来の大会出場となり、技術の分析や自主練習を積極的に重ねてきた。「3年生の間にグレコローマンで優勝したかったので悔しい」と振り返った。
米原選手は初の全国大会で入賞を果たした。気持ちを前面に出し、飛行機投げを決めるなどして1勝を挙げた。「初めての国体で入賞できてうれしい。強い選手の戦い方を研究して自分に生かし、これからも全国大会で上位を目指していく」と意気込んだ。
和歌山北の三輪大珠監督(27)は「出場した3年生全員が最後の大会で入賞できてうれしい。2年生も活躍したので、来年も楽しみで期待できる」と話していた。