来る年の幸せ願い 西脇地区でしめ縄作り
和歌山市西庄の西脇幼稚園で23日、しめ縄作りの講習会が開かれ、地域住民約10人が来年の幸福を願いながら、力を込めて結い上げた。
西脇地区公民館活動の一環として10年前から行っている行事で、和歌山マジシャンズクラブ代表の森教二さん(81)が講師を務めている。
森さんは約40年前、しめ縄工場に見学に行き体験したところ「筋が良い」と褒められてから毎年しめ縄を手作りしてきた。マジック教室を開いたことが縁で同公民館長と知り合い、「しめ縄作りも教えてほしい」と依頼され教室を始め、今では年末の地域恒例行事となっている。稲わらの束を木槌でたたき柔らかくしてから、足で押さえながら手でねじって作業。森さんは「まんべんなく同じ太さで絡み合うには、ねじっていく時の力加減が重要」と、一人ひとり丁寧に教えていた。
毎年参加している久岡美喜子さん(79)は「ことし平安に過ごせた感謝と来年への期待を込めて30日に玄関に飾る。手作りの方が愛着もあり、効き目がある気がする」とにっこり。
赤羽静代さん(76)は「手間はかかるけど喜びがある。毎日玄関で見ると、ことしの出来はいいなぁと幸せな気持ちになる」と真剣な表情で作っていた。
森さんは「昔は家だけでなく車にもしめ縄をつけていたが今はあまり見ない。自然のわらを使った手作りのしめ縄の良さを多くの人に知ってほしい」と話した。