年頭のごあいさつ2024

雲蒸竜変で翔けぬけよう!

 

新年明けましておめでとうございます。甲辰(きのえ・たつ)の年頭を迎え、読者の皆さまに謹んでごあいさつ申し上げます。

甲は十干の最初なので、命やものごとの始まりの意味があり、十二支の5番目にあたる辰には草木が成長し、整っていく様から発展して形を成すという意味があるといわれています。コロナ禍と海外情勢に耐え忍んできた私たちにも、ようやく一筋の光明が差し、新たな日本、豊かな日本の第一歩を踏み出す一年になることを心から祈念申し上げます。

昨年は、WBCで侍ジャパンが世界一になる明るいニュースもありましたが、長引く円安、先の見えない物価高、加えてパレスチナ・イスラエル戦争の勃発など、暗いニュースが多かったと思います。弊社においても用紙やインクなどの印刷に関わる原材料費が40%ほど高騰したために月間購読料金を300円引き上げました。また、私が入社した22年前の30人体制からは考えられない17人で日刊紙を発刊しております。読者や広告主の皆さまに多大なご迷惑をお掛けしていることをお詫び申し上げます。

さて、本県は、世界遺産登録20周年を迎え、さらに本年こそ実現を願う串本での民間ロケット初発射など、地元も海外の人も気分が高揚するハッピーイヤーです。来年開催される大阪・関西万博に向けた直前のプロモーションイヤーでもあります。弊社も2年前から準備をしてきた観光カード「JAPAN in JAPAN」や、大阪文化館・天保山を活用した新規事業でしっかりと和歌山県を発信する所存です。

本年の掲げるスローガンは「雲蒸竜変」です。雲が群がり昇るにつれ、蛇が竜となって天に昇る意味や、時流に乗じて、英雄が大活躍するという意味があるとされています。我々が英雄とはおこがましいですが、新報だからできること、新報にしかできないことを存分にやる一年だと思っています。地域の新たな英雄に気づき発掘し、スポットを当てる新報らしいスタイルを貫き、今まで以上に張り切って参ります。

より一層のご支援、ご愛読をお願いするとともに、皆さまのご多幸を祈念申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。

 

㈱和歌山新報社 代表取締役社長

津村 周