緻密さじっくり見て 横田さんが初の絵画展
和歌山市の和歌浦で生まれ育った横田愛奈さん(17)の初の個展が、和歌浦漁港内の食堂「わか家」で開かれている。14日まで。
横田さんは同漁港の壁にシャチやマンタの絵を描き、カラフルで緻密でダイナミックな独特の画風が観光客の話題となり、同市内の店舗の壁や看板など約10カ所に描いている。今回の作品展は、2月2日に18歳を迎えることから、17歳のうちに夢だった個展を開きたいと企画。中学1年生から描き始めた作品約250点を展示。0・05㍉から0・2㍉の細いペンを使い分け、米粒サイズの幾何学模様を一つひとつ描いた名刺や、竜や動物などをモチーフにはがきサイズの作品200点の他、カバン、靴、Tシャツなども並ぶ。会場は両親が営む食堂のテーブルを取り払い、展示スペースにした。
横田さんは独学で絵を始め、「見た人が元気で楽しい気持ちになってほしい」とひらめきで一気に描き上げるという。
名刺サイズを描くのに約1時間半から3時間かける。「描き始めると集中して何もかも忘れ、無心になる」という横田さんの夢はパリで絵の勉強をすること。横田さんは「とっても緻密な作品なので、近くでじっくりと見てほしい」と話している。
店に看板を描いてもらい、絵を見に来たという海南市下津町のげんき大崎館「かざまち」のスタッフ3人は「こんな細かい絵を描いていたとはすごい」と驚いていた。
午前10時~午後3時。会期中、食堂はあさりラーメンと和歌浦ラーメンのみ販売。店内で飲食できないが、おっとっと広場で食べることができる。