県とJOCがパートナー協定 スポーツ振興へ
和歌山県と公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は26日、スポーツを通じて友情や連帯、フェアプレー精神などを培い、相互理解によって世界平和を目指す運動「オリンピック・ムーブメント」の推進やスポーツ振興を目的とした事業を協力して展開していく「JOCパートナー都市協定」を締結した。
同協定は、2001年5月にJOCが策定した国際競技力向上戦略の「強化拠点ネットワーク構想」の一環として、各都市との連携により自治体が所有するスポーツ施設をトップアスリートの強化に活用し、競技力向上を図る目的で開始。18年度にパートナー都市の位置づけを見直し、JOCと連携したオリンピック・ムーブメント推進事業、スポーツ環境保全活動などを継続的、長期的に実施する都市との締結を進めてきた。
パートナー都市は県が34カ所目。締結式は和歌山市のホテルアバローム紀の国で行われ、県から岸本周平知事、JOCから尾縣貢専務理事(日本陸上競技連盟会長)、小谷実可子常務理事(ソウル五輪シンクロナイズドスイミング銅メダリスト)、星香里常務理事(元県競技力向上推進課長)が出席した。
小谷常務理事が協定の概要を説明し、昨年10月に和歌山市内で五輪メダリストを迎えたJOCオリンピック教室が開かれていることなどを紹介。「協定締結を機に、さらに相互にメリットのある事業を展開していきたい」と述べた。
尾縣専務理事と岸本知事が協定書に署名。尾縣専務理事は、スポーツの普及や国際舞台で活躍する選手の育成などに向け、「私たちの持っているノウハウを多くの人たちと共有したい。県民の皆さんの要望を聞きながら、そうしたイベントをしていきたい」と話した。
岸本知事は「県民がこぞってオリンピック・パラリンピックに興味を持ち、スポーツを愛好する動きにしていきたい。大勢のオリンピアンに来県していただき、特に子どもたちが憧れ、夢を持ってスポーツができるお手伝いをしていただければ」と期待を寄せた。