地域活性化へ包括連携協定締結 県とイオン
和歌山県と大手流通グループのイオン㈱は5日、包括連携協定を締結した。電子決済サービスのWAON(ワオン)を通じた世界遺産の保全、県産品の販売促進、健康増進、子育て支援など多様な分野で協力を進める。
WAONは全国で利用できる電子マネー。和歌山市にイオンモール和歌山がオープンした2014年3月に発行を開始した「紀の国わかやまWAON」は、利用額の一部が県の産業振興や地域活性化事業に活用される仕組みとなっており、昨年までの寄付額は1700万円を超えている。
今回の包括連携協定に基づき、新規のWAONカード発行による世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の保全への寄付、イオン店舗での和歌山フェア開催を通じた県産品の販売促進など、従来から協力してきた取り組みをさらに進める他、がん検診、認知症啓発などのイベントの開催、県内の障害者福祉サービス事業所で作られた製品の販売会の実施など、地域活性化や県民サービスの向上につながる多様な取り組みを推進する。
協定の締結式は県庁知事室で行い、イオンリテール㈱執行役員、近畿カンパニー支社長の川本昌彦氏と岸本周平知事が協定書に署名した。
岸本知事は「今まで以上に幅広い協力が可能になり、ありがたい」と協定締結を歓迎し、川本氏は「長年の念願がかなった。より一層県と協力し、いろんな取り組みを進めていきたい」と話した。