才能の「地産地消」へ イントロ設立

和歌山の多彩な才能(タレント)と共にイベントを企画、運営する会社「㈱inntoro(イントロ)」が1月、和歌山市に誕生し、創立記念の「桜イントロライブ」が3月20日午前11時から、和歌山市七番丁の和歌山城ホールで開かれる。同社を立ち上げたのは、朗読家・ナレーターの福山秀見さん(66)、元人材派遣会社役員でフリーライターの小林依子さん(62)の2人。「わくわくをご一緒に」を合言葉に、才能の〝地産地消〟で和歌山のエンターテインメントを盛り上げる。

代表取締役の福山さんは声の専門家としてテレビやラジオ業界で長年活動し、朗読教室を主宰。自身が出会ってきた和歌山の才能豊かな人たちがあまり地元に知られていないことが多く、「見える化」することで、もっと活躍してもらい、地元の人にも楽しんでもらいたいと考えてきた。

事業のパートナーにと声をかけたのが取締役を務める小林さん。人材派遣会社に25年間勤め、役員まで経験する一方、ラジオパーソナリティーやライブの司会も手掛け、フリーライターでもある。

福山さんは「私にないものしか持っていない人。一緒にやったら面白い」と直感。60代の2人で起業に踏み切った。

和歌山のタレントをいろんな場所に押し出していくため、福山さんが長く活躍してきたラジオを中心に、アーティストのコンサートやライブ、さまざまな技術を持った講師などを売り込んでいこうと準備をしている。

特にターゲットとするのはシニア世代。イベントが少ない地域、交通が不便でシニアが出掛けにくい地域などには、オーダーメードでイベントを企画し、その地域に「持っていく」。地元に暮らす人たちが、地元の才能を知って〝推し活〟をしてもらう。そんなスタイルを広げていきたい。

小林さんは「ライブは映像や録音とは違う。地元で生を体験できることは大きい。自分がその場に居る空気感を味わえば、楽しみが増えていく」、福山さんは「健康長寿のためにも『推し活』は大事。生活が潤う。自分のために少しの時間とお金を使って、自分がこの人を育てたと思えるような才能が地元にいたら、うれしいこと。多くの皆さんと連動、協働して、和歌山のエンタメを盛り上げたい」と話している。

「桜イントロライブ」では、午後7時からのフィナーレまで、クラシック、ポップス、ジャズ、演歌、漫才、ベリーダンスなど、和歌山出身、在住のアーティストによる幅広いジャンルのパフォーマンスが披露される。幕間に朗読グループイーマによる朗読、読み聞かせもあり、サプライズゲストも登場するかも。観覧無料、投げ銭歓迎。出入り自由。

プログラムは、午前11時~開演あいさつ▽11時半~黒江万金堂▽午後0時15分~木谷ファミリー▽1時~藪下将人▽1時45分~刀禰知美▽2時半~宮本静・検校たかお▽3時15分~フジミノチカ▽4時~深瀬アニ▽4時45分~神前理恵▽5時半~Eva.Oriental Dance Studio▽6時~すみたに▽6時半~Tompei▽7時~フィナーレ――。

問い合わせなどはイントロ(℡073・423・6180)。

 

イントロを設立した福山さん㊨と小林さん