LDなど通級指導を拡充 和歌山市

支援を必要とする児童生徒により学びやすい教育環境を提供するため、和歌山市は2024年度から、小中学校・義務教育学校の特別支援教育支援員を増員し、中学校のLD(学習障害)等通級指導教室を拡充した。

障害などにより支援を必要とする児童生徒をサポートする特別支援教育支援員は、前年度より9人多い78人に増員。特に低学年の児童を重点的、継続的に支援し、早い段階からきめ細かい支援を行うとしている。

発達障害などの中学生に個別で支援を行うLD等通級指導教室は、実施校を前年度より2校増の6校とした。さらに拠点校方式を導入することで、担当教員が週1日、他校を巡回して通級指導ができるようにし、12校で通級指導教室が実施される。

巡回校の生徒は自校で通級指導が受けられるようになり、巡回校以外の生徒もエリア内で近い学校を選んで放課後通級することができ、保護者の送迎の負担軽減も期待される。

尾花正啓市長は9日の定例記者会見で「和歌山市の目標とするところは、誰一人取り残されない、子どもたちを主体に置いた教育だ。(多様な子どもたちが共に学ぶ)インクルーシブ教育のシステムを充実していきたい」と述べた。