楽しく「家に飾る」書 ふなさとの会が作品展
和歌山市の戸村舟里さんが主宰する書道教室「ふなさとの会」の作品展が20日、同市和歌浦南の和歌の浦アート・キューブの2会場で始まった。21日まで。
展覧会は3年ごとに開き、4回目。戸村さんと生徒15人が、古典の臨書をはじめ、調和体で親しみやすい「読める書」など、額やパネル、軸などに仕上げた約80点を出品している。
生徒は、書を始めて2年ほどという人から、約30年という人までさまざま。「家に飾る」をテーマに好きな言葉や和歌、俳句などを選び、生活空間に溶け込むような楽しい作品を紹介している。
会場には「ありのままに今を輝く」「まあるいこころで今日も一日」など、美しく優雅な文字、やわらかい線で表現された書が並び、料紙や表具も作品の世界観を際立たせている。
空也上人を題材にした作品は、口から念仏が飛び出すような有名な像のイメージを重ね、書を横に連ねて表現するなど、ユニーク。趣味のアートフラワーの作品を添えて、花にちなんだ歌を紹介したものもある。
日々の生活の中から着想を得た遊び心の多い作品も多く、戸村さんは「明るく個性豊かなメンバー。楽しみながら、自分たちの書を自由に表現しました。『私も書けそう』『書いてみたいな』と思ってもらえればうれしいですね」と話している。
午前10時から午後4時まで。問い合わせは同館(℡073・445・1188)。