個性豊かに動物描く 和歌浦芸術区で4人展

和歌山市で創作を楽しむ4人のメンバーによる「色んな動物絵4人展」が同市和歌浦南の和歌浦芸術区4階ラウンジで開かれている。31日まで。貼り絵、絵本、漫画、知育とジャンルも作風も異なる4人が描いたさまざまな表情の動物たちの作品約60点が並ぶ。

メンバーは、子ども向け知育教育関係の挿絵や、隠し絵パズルなどでほのぼのとした動物を描くイラストレーター東山昌代さん(67)、貼り絵アーティストの西英喜さん(67)、ペットのウサギをモデルに絵本を描くMICHIKOさん、フクロモモンガ28匹と暮らし、生態や飼い方をイラスト付きの説明書で伝える、絵が好きな日根茂さんの4人。

東山さんが、動物を得意とする作家仲間に声を掛け、今回の展示が決まった。東山さんは幼い頃から絵が好きで、向陽高校卒業後、武蔵野美術短期大学商業デザイン科に進み、和歌山で就職。結婚、出産後に再び絵を学び、1996年にKFSアート・コンテストイラスト部門光文社カッパブックス賞に選ばれるなど数々のコンクールで入賞。キャラクターから写実的なものまで幅広いタッチで描く作品で人気。ペンで線を描き、パソコンで色を付けて仕上げたゴリラやフラミンゴ、ヘビなど明るくかわいらしい表情の作品を展示。

西さんは、昨年6月に退職し、「お金がかからない暇つぶし」として、折り紙や折り込み広告の文字や模様を生かした貼り絵を始めたところ、色使いのセンスや面白い作風で評判に。「作品を見てもらえるのがうれしい」と毎日大好きなロックを聞きながら作品づくりに没頭している。今回は家族が飼っていたヒョウモントカゲモドキ、ミニチュアダックスフント、フトアゴヒゲトカゲなどを派手でユニークな17点を作り上げた。

MICHIKOさんは、優しいタッチの絵で、見る人の心の温かくするような作品が多い。今展では2匹のウサギを主人公にした物語や、双子の娘、蒼さん、心英(このは)さんをモデルにした絵本を制作。表情豊かな愛らしいウサギが会場の雰囲気を和ませる。

日根さんは一緒に暮らすモモンガを漫画家が使うGペンで描いた。「僕なんか落書きみたいな絵なんで…」と出展を最初は断ったそうだが、「せっかくの機会だからおまけのつもりで参加しよう」と、新たに4点を描いた。日根さんは期間中、毎日モモンガを連れて来場者を迎えるそうで、触れ合うこともできるという。

また、25日午後1時から、東山さんとMICHIKOさんによる塗り絵などのワークショップを開く。東山さんは「バラバラなそれぞれの個性を楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。

入場は無料。午前10時から午後6時まで。火曜休館(他の曜日でも臨時休館の場合があるため、事前に電話で確認を)。

問い合わせは同所(℡073・447・9170)。

 

(前列)MICHIKOさん㊧、東山さん(後列)西さん㊧、日根さん