災害時に連携 和歌山市と大東建託が協定
和歌山市は29日、建物賃貸管理などを手掛ける大東建託㈱和歌山支店(中澤俊夫支店長)と、災害時に無償で生活用水ろ過装置などの貸与、保存食料などの提供を受ける災害協定を締結した。
同社は全国に拠点とネットワークを持ち、各地の災害現場の声から、被災した際の生活に必要な物資を各支店などで備蓄し、もしもの時には提供する取り組みを推進。県内自治体では今回が初めての協定となった。
和歌山支店では、水を生活用水として使用できるレベルにろ過する装置、ソーラーパネルやポータブル電源の他、保存食、飲料水、ランタン、カセットコンロ、救急セットなどの生活用品を備蓄し、協定に基づき、災害時に提供する。
締結式は市役所で行われ、中澤支店長と尾花正啓市長が協定書に署名。尾花市長は、災害協定の締結事業所であることを示す認定プレートを手渡した。
尾花市長は、能登半島地震の避難所生活でも水などが不足し、課題となったことを挙げ、「和歌山市も南海トラフ巨大地震が想定されており、生活用水や食料、飲料水などの供給はなくてはならない。協定は大変うれしく、心強く思う」と感謝した。
中澤支店長は「住宅供給の会社として、人が住むということに対して強い思いを持っている。『地域のもしもに寄り添う』を防災理念としており、何かあった時には市民にいろんなものが提供できるように頑張っていきたい」と話した。