粉河祭へ準備着々 石町だんじり試験運行
和歌山県紀の川市粉河に、小気味よい太鼓や鉦(かね)の音が響く。紀州三大祭の一つ、粉河産土神社(蒲梓宮司)の祭礼「粉河祭」が27、28日に行われるのを前に、祭りの準備が本格化している。6月30日には、祭りで運行する「だんじり」の祈祷(きとう)と試験運行が行われた。
粉河祭は粉河祭保存会が主催。JR粉河駅前から粉河寺大門前までの粉河とんまか通りを中心に行われる。コロナ禍で中止していたが、昨年、4年ぶりに復活した。
この日、試験運行したのは石町のだんじり。喫茶店「エイト」の駐車場に出されただんじりの前に、区長や役員ら約60人が集まった。
同神社の蒲宮司が祝詞を奏上し、だんじりと押し手の安全を祈願。かじ棒、押し棒などもはらい清め、関係者が順に玉串をささげた。
祈祷を済ませると、早速運行に出発。「そーりゃ、そーりゃ」と威勢のよいかけ声とともに地域を駆け抜け、車輪やブレーキがうまく機能するかなどを確認した。
石町ではこの一年間、毎月集まって祭りに向けて士気を高めてきたといい、石町の祭総代、岩鶴義明さん(59)は「試験運行で、より一層祭りへの気持ちが入る。みんなに楽しんでもらえる祭りにしたい」と意気込んでいた。
27日の宵祭は同神社で湯立て神事(午後5時~)。とんまか通りにだんじりが並び、勇壮に運行する(7時~)。28日の本祭では、だんじり囃子奉納、子どもだんじりの運行、餅投げなどが行われる。
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