踏切内の高齢男性を救出 松見さんに感謝状
遮断中の踏切内に倒れていた70代の男性を迅速に救助したとして、和歌山県警は岩出市の会社員、松見卓哉さん(44)に本部長感謝状を贈った。
岩出署によると、松見さんは5月29日午後7時50分ごろ、車で帰宅途中、遮断機が下りたため停車した際に踏切内で70代の男性が倒れているのを発見。男性はその直前にひき逃げに遭い、脚を負傷していたという。松見さんは「このままでは、通過する電車にひかれてしまう」と考え、即座に遮断中の踏切内に入り、男性の脚を抱え線路の外側に移動させて救出。電車からは警笛が鳴らされ、電車が通過したのはこの後わずか約4秒後だった。
同署であった感謝状の贈呈式で、赤井啓修署長から感謝状を受け取った松見さんは「踏切内に人が倒れているのが見え、これは一大事だと思いました。自分でも不思議なくらい、ちゅうちょなく体が動きました。被害に遭われた方の一命を取り留めることができ、救助することができ良かったです」と話した。
石油精製会社で工場の保安と従業員の安全を管理する仕事に携わっているといい、「日頃から常に安全を意識していることから、とっさに判断し救助することができることにつながったのかもしれないです」と話した。
病院に運ばれた男性は回復に向かっているという。同署は、過失運転致傷とひき逃げの疑いで容疑者を逮捕している。