和駅前が上昇に転じる 24年度県内路線価
相続税や贈与税の課税額を算定する基準となる土地の評価額を示す、2024年分の路線価(1月1日時点)が1日、全国の国税局、税務署で公表された。和歌山県の標準宅地の対前年変動率の平均はマイナス1・0%(前年同1・2%)で32年連続の下落。県内7税務署の最高路線価は、前年と比べ和歌山が上昇、海南が下落し、他の5署は横ばいだった。
近畿2府4県でみると、変動率が下落だったのは和歌山、奈良(マイナス0・2%)の2県で、和歌山は14年連続で最大の下落幅。滋賀県(0・2%)、京都府(2・4%)、大阪府(3・1%)、兵庫県(1・2%)の2府2県は上昇した。
和歌山県内の最高路線価は、28年連続で和歌山税務所管内の和歌山市友田町5丁目(JR和歌山駅前)となり、1平方㍍当たりの価格は10年連続横ばいから上昇に転じ37万円。市の玄関口の商業地であり、安定的な需要があることに加え、近年の駅周辺での大規模分譲マンションや複合ビルの建設などによって繁華性が向上した。
他の6署の最高路線価は、御坊、田辺、新宮、粉河、湯浅が横ばい、海南は1・4%の下落だった。
海南署管内の最高路線価は、3年連続でJR海南駅前ロータリー出口に面する「海南市名高(国道370号)」。粉河署管内の最高路線価は「岩出市中迫(国道24号)」だった。
路線価は国税庁ホームページに掲載している。
県内7税務署の最高路線価と変動率は次の通り。
和歌山=和歌山市友田町5丁目(JR和歌山駅前)、37万円、2・8%増▽海南=海南市名高(国道370号)、7万2000円、1・4%減▽粉河=岩出市中迫(国道24号)、7万6000円、横ばい▽御坊=御坊市湯川町財部(国道42号)、5万2000円、横ばい▽田辺=田辺市新万(市道中万呂礫坂線)、9万4000円、横ばい▽新宮=新宮市新宮(市道丹鶴町中央通線)、6万3000円、横ばい▽湯浅=有田川町明王寺(国道42号)、4万8000円、横ばい