紀美野町産ホップ収穫 年内にビール醸造
和歌山県紀美野町国吉地区で同町産のホップを栽培してクラフトビールを造るプロジェクトで、ことし3月末に同町内の畑に植えたホップ苗がこのほど収穫時期を迎えた。2日には、実ったホップを摘む作業が行われた。
プロジェクトは、地域住民を中心に構成する「星里会」が中心となり、地域貢献の一環で2022年にスタート。昨年度は約5㌔のホップを収穫し、20㍑の樽10本分のビールが完成した。
ことしの苗植えは、代表の中野卓さん(50)をはじめ7人が参加し、約20㍍にわたり畑を耕し畝(うね)をつくり、「信州早生」「センテニアル」「カスケード」「チヌーク」の4種類のホップ苗を丁寧に植えた。
その後、毎週1回集まり、草刈りや、支柱を設置するなど作業を進めた。7月中旬、植えた苗はツルがぐんぐんと伸び、約5㍍に成長し実をつけた。
品種によって成長の度合いが異なり、中野さんは「カスケードとチヌークの成長が良かったが、信州早生とセンテニアルの育ちが遅かった。何が良くて良くないか分からないので試行錯誤を続けたい」と話す。
ホップは、7月下旬から収穫をはじめ、高い位置のものは脚立に上り、手で摘んでいった。これまでに約2㌔のホップを収穫。
今後は、摘んだホップを60%ほどの水分になるよう乾燥させ、ビール工場で醸造し、年内には出来上がる。
また、秋ごろ、収穫後のツルを使ったワークショップも予定している。