和歌山市観光発信人に 入山アキ子さん

尾花市長㊧から委嘱状を贈られた入山さん
尾花市長㊧から委嘱状を贈られた入山さん

和歌山市は、市を舞台にした人気曲「紀淡海峡」で知られる歌手の入山アキ子さん(54)を、新たな市観光発信人に委嘱した。市役所市長室で委嘱式が行われ、尾花正啓市長が入山さんに委嘱状と名刺を手渡した。

入山さんは山口県出身。国家公務員、看護師から歌手に転身した異色の経歴を持つ。2014年発売の「紀淡海峡」は、和歌山市が臨む紀淡海峡に沈む夕日や紀の川の美しい光景が歌い込まれた作品で
発売に合わせて入山さんは「加太夕陽鯛使」に就任。今もカラオケで歌われ続ける人気曲である同作と共に、和歌山のPR、地域おこしに貢献しており、入山さんのファンがブラジルから加太を訪れたこともある。

入山さんは今月7日、発売10年を迎える同作を含む3曲をセルフカバーし、新たに録音したシングルCDを発売。磨き込まれた表現力でさらに魅力を増した同作が全国に再び発信されるのを機に、観光発信人への就任が決まった。

委嘱式には入山さんを支援する加太の関係者も同席し、入山さんは「紀淡海峡」を生歌で披露。尾花市長は「看護の心と歌の心は似通ったところがあり、癒やしを届けてくれる。入山さんの歌には和歌山市の良さが表れている」と話し、観光発信人としての活躍に期待を寄せた。

入山さんは、10年ぶりの同作の新録音について「10年前はやっとの思いで歌っていたが、今回は譜面を見ることなく、自分の思いの通りに歌うことができている」と紹介。「曲を聴いていただき、加太へ、紀淡海峡へ足を運んでもらうところまでいけばうれしい。和歌山のいい所をもっと勉強して
自分の言葉で伝えられるようになりたい」と話していた。

11月17日には、「紀淡海峡」10周年、歌手生活20周年を記念して、入山さんのコンサートとディナーショーが市内で開かれる。