ビジネス交流の発展を インド総領事が知事訪問

アッパル総領事㊧に贈り物を手渡す岸本知事
アッパル総領事㊧に贈り物を手渡す岸本知事

インドのチャンドル・アッパル在大阪・神戸総領事が9日、和歌山県庁の岸本周平知事を訪問し、インドと和歌山の交流を発展させ、ビジネス分野に特に力を入れることなどについて意見交換した。

県と同国マハラシュトラ州は2013年10月、観光・食品加工分野の相互交流の覚書を締結し、23年2月には岸本知事が同州を訪問し、2回目の更新に調印。交流分野は拡大しており、高野山大学(高野町)にインド憲法の起草者で初代法相のビームラーオ・アンベードカル博士を顕彰する像が建立され、同州の大学と高野山大が交流協定を結んだ他、県レスリング協会と州スポーツ青少年活動総局が覚書を交わすなど、学術、文化、スポーツなどの交流も実績を重ねている。

8月に就任したばかりのアッパル総領事は、岸本知事との意見交換で県とマハラシュトラ州との交流にふれ、他州にも交流が広がることを期待。「ビジネスセミナー開催などを通じ、和歌山にさらにインド人の就労の機会を設けたい」と述べ、インドに関心のある県内企業の進出の実現に向け、協力を呼びかけた。

岸本知事は「インドの経済成長は目を見張るものがある。これまでの観光や文化、青少年分野での交流に加え、ビジネスでの関係を深めたい」と話し、アッパル総領事が来年の大阪・関西万博での県とのコラボレーションを提案すると、「ぜひ実現したい」と応じた。

アッパル総領事は、鈴木太雄県議会議長や県議会日印交流促進に関する議員の会の新島雄会長らとも意見交換。その後は高野町へ移動し、高野山大学や金剛峯寺を訪問した。