独自マップ作成 木本地区防災会に担当大臣表彰

表彰状を手に中谷会長㊧と尾花市長
表彰状を手に中谷会長㊧と尾花市長

和歌山市の木本地区防災会は本年の「防災功労者防災担当大臣表彰」を受賞した。昨年1月に和歌山大学システム工学部と協力して地理情報システム(GIS)を活用した独自の「木本地区防災マップ」を作成したことなどが評価された。県内で唯一の受賞となった。

木本地区防災会は1999年に発足。以降、継続的に地区全体での避難訓練に取り組むなど、地区内の防災力や住民の防災意識の向上に努めている。

防災マップはインターネット上で確認することが可能。大雨時に冠水する危険のある場所、避難所、公衆トイレ、各地の海抜などが記されており、災害時にはマップを使用した効率的な避難が期待される。

訓練では大規模な地震や津波を想定しており、21年は夜間に実施。23年12月には地区の特性を踏まえた防災計画を策定した。

9月26日には、中谷壽昭会長と柑本芳孝事務局長が市役所に尾花正啓市長を訪ね、受賞を報告した。

中谷会長(80)は「住民に防災意識は浸透していると思うがさらに浸透させていきたい。マップもその一つ」と話した。

尾花市長は地理情報システムを活用するというアイデアをたたえ、「心から敬意を表したいと思う」と述べた。