近大和歌山が逆転勝利、全国へ 高校サッカー
「第103回全国高校サッカー選手権大会和歌山大会」の決勝が10日、和歌山市毛見の紀三井寺公園陸上競技場であり、連覇を狙う初芝橋本と前々回王者の近大和歌山が激突。近大和歌山が逆転で初芝橋本を2―1で破り、2年ぶり10回目の優勝を果たした。近大和歌山は12月28日から開かれる全国大会に出場する。
近大和歌山 2(1―1、1―0)1 初芝橋本
試合は開始早々から動いた。初芝橋本は前半2分の立ち上がり、コーナーキックから相手選手のハンドを誘発してPKを獲得。これを主将のFW河崎慶二が冷静に決め切り先制した。
その後も初芝橋本の猛攻は止まらず、25分にはMF山本悠太のスルーパスから抜け出した河崎が、切れ味鋭いドリブルで相手選手を振り切り右足で豪快なシュートを放つも、惜しくも枠を外した。
猛攻をしのいだ近大和歌山は徐々に反撃に転じ、32分には左サイドを突破したMF中俊哉がゴール前にクロスを上げ、主将・MF佐久間瑛介が左足で合わせるも、わずかに外れサイドネット。
前半のうちに追い付きたい近大和歌山は37分、佐久間のスルーパスに反応したMF須磨広翔がダイレクトでクロスを上げると、PA内で待っていた中が落ち着いて右足シュートでゴール。試合を振り出しに戻した。
後半立ち上がりの流れを引き寄せたのは近大和歌山だった。カウンターから攻め上がった中がPA内に浮き球のクロスを上げ、FW山本優志が頭で合わせて初芝橋本ゴールをおびやかした。
さらに16分、コーナーキックのチャンスにキッカーは中。ニアサイドに走り込んだDF中西荘太が頭でボールをそらし、逆サイドにいたDF岩﨑惺が左足で押し込んで逆転ゴールを決めた。負けじと初芝橋本も奮闘したが一歩届かず、近大和歌山が勝利を収めた。
佐久間主将は試合後、「練習してきたことを信じて、最後まで諦めずに戦えた。(昨年の準決勝で)初芝橋本に負けて1年間、悔しい思いをした。ことしこそは勝つという気持ちで大会に臨んだので、勝てて良かった」と振り返り、全国大会に向け「インターハイでは2回戦で負けてしまったので、まずは2個勝って、もっと上を目指したい」と意気込んだ。