和歌山ブルース歌碑建立20周年 記念イベント

歌いながらファンとふれあう古都さん
歌いながらファンとふれあう古都さん

ぶらくり丁が歌い込まれた「和歌山ブルース」の歌碑建立20周年を記念した「ぶらくり歌謡音楽祭」が10日、和歌山市本町のフォルテワジマで開かれ、同曲を歌う古都清乃さんがゲストに登場。ファンら約300人と共に節目を祝った。

「和歌山ブルース」(吉川静夫作詞、吉田正作曲)は1968年に発売され、大ヒット。2004年には、まちの活性化を願い、多くの市民らの寄付により、ぶらくり丁内の雑賀橋のほとりにレコードのドーナツ盤の形をした歌碑が建立された。

この日、古都さんは「和歌山ブルース」の他、「紀ノ川の女(ひと)」「加恵~華岡青洲の妻~」など、自身の和歌山にちなんだ楽曲を披露。「歌碑ができて20年。長い間地元の皆さまに愛していただいて、歌碑も喜んでいます。昨日、歌碑に会いに行ったら『よろしく』って言ってました」とユーモアたっぷり。「でも一番うれしいのは本人。歌碑ができ、公募でおじいちゃんとお孫さんがデザインを考えてくれて。吉田正さんの奥様をはじめ、たくさんの方が寄付をしてくださって本当にうれしかった」と振り返った。

古都さんは「全国どこへ行っても『古都さんは和歌山の人ですか』と聞かれる。違うというと裏切っちゃう気がして、つい『そうです』ってうそを言うんです」と話し、会場を湧かせた。

地元歌手の宮本静さん、羅布(らふ)陽介さんらのステージ、市民らによる古都さんの楽曲のカラオケ歌唱もあった。

主催した和歌山ブルース歌碑プロジェクトの川﨑博史代表(82)は「今も語り部が歌碑を案内するなど、輪が広がり、昭和の和歌山ブルースが多くの人に愛されているのを感じる。これからも末永く歌い継がれるよう、後世に伝えていきたい」と話していた。