酸味と香りが融合「レモンビール」

グリーンレモンを使った「レモンビール」
グリーンレモンを使った「レモンビール」

前号では、酸味と香りが強い早熟の「グリーンレモン」を取り上げた。まもなくクリスマスを迎えるこの時期。ふと、輸入食品の専門店をのぞいてみると、クリスマスにちなんだ食材のコーナーの一角で、「レモンビール」なるものを発見。レモンとビールの相性はいかほどか。今週は、レモンビールの魅力と家庭でできる作り方を紹介したい。

レモンビールはビールにレモンを加えたもの。ビールにレモン果汁を加えて製造されるため、発泡酒の分類となるものの、酒税はビールと同じ税率になるという。レモンの果汁が加わることにより、アルコール度数はやや低くなり、概ね4%から5%程度となる。

飲んでみるとビールとレモンの相性の良さに驚かされる。ビール特有の苦みがレモン果汁により抑えられ、フルーティな味わいが広がる。それでいて、ビールの醍醐味(だいごみ)であるキレやのどごしもあり、飲みやすくてさっぱりした味わいを楽しめる。濃い味付けの料理とも合う。

自宅でも簡単に作ることができる。ここで活躍するのがグリーンレモン。完熟したイエローレモンと比べ果汁が少ないため、量が必要になるものの、強い酸味と香りが味わいを際立たせてくれる。

レモンの量は好みだが、インパクトを感じるのは、350㍉㍑の缶ビールに対しレモン1個というところ。先に果汁をコップに入れ、ビールを注ぐ。想像以上に泡立ちするので注意されたい。ビールの苦みが苦手な方や、深いコクを味わいたい方には、メープルシロップや蜂蜜を適量混ぜることもおすすめ。

この時期ならではのレモンビール。クリスマスの食事の席で一杯いかが。(次田尚弘/和歌山市)