市駅前緑化で国交相賞 グリーングリーンPJT

賞状を手にする谷澤理事長(左から4人目)ら市駅グリーングリーンプロジェクトの皆さんと尾花市長(同3人目)
賞状を手にする谷澤理事長(左から4人目)ら市駅グリーングリーンプロジェクトの皆さんと尾花市長(同3人目)

地域の活性化や環境改善、コミュニティーの醸成などに資する緑化の取り組みを表彰する「第35回緑の環境プラン大賞」で、和歌山市の一般社団法人市駅グリーングリーンプロジェクト(谷澤博司理事長)が最高賞の国土交通大臣賞を受賞した。15日、役員らが市役所市長室を訪問し、尾花正啓市長に受賞を報告。今後も南海和歌山市駅周辺の活性化に連携して取り組むことなどを確認した。

緑の環境プラン大賞は、公益財団法人都市緑化機構と一般財団法人第一生命財団が主催。同プロジェクトはポケット・ガーデン部門に応募し、受賞により上限150万円の助成が受けられる。

同プロジェクトのプランは、市駅前通り(市道市駅前線)の歩道に、人々が休憩や飲食などに利用して憩えるストリートガーデン「しえきのにわ」を設置するもの。緑化基盤材を用いた天然芝と花壇などによる緑地とウッドデッキ、ベンチなどを配置し、街路の景観と歩行者の快適性の向上を図り、地域コミュニティーの交流促進の場として活用する。将来的なコミュニティー道路化を見据えた社会実験として位置づけており、すでに昨年3月、一部を先行設置している。

審査では、「和歌山市の玄関口にふさわしい新たな駅前通りの実現が期待できる」などとして高く評価された。

同プロジェクトは、市駅地区商店街連盟や地元自治会、永瀬節治・和歌山大学観光学部准教授のゼミを中心とする「市駅まちづくり実行会議」(2014年10月結成)を母体に、18年7月に設立。19年6月には市から都市再生推進法人の指定を受けた。

公民学連携によるまちづくりを推進する活動に取り組み、市駅前通りを歩行者の空間とする社会実験、市駅北側の紀の川河川敷でさまざまな体験が楽しめる「シエキノカワでピクニック&キャンプ」の開催などの実績を重ねている。

受賞報告の市役所訪問には、同プロジェクトから谷澤理事長、永瀬理事、平井千惠理事、林幸一郎理事、杭ノ瀬雅文理事が出席した。

尾花市長は受賞をたたえ、「いろいろな計画を考えていただき、ありがたい。歩いて楽しめるウオーカブルなまちを目指している。実現に向けて市も取り組んでいきたい」と述べ、谷澤理事長は「市駅周辺全体が元気になっていかないといけない。受賞をきっかけにもっともっと取り組みを進めたい」と話した。

先行設置している市駅前通りのストリートガーデン(市駅グリーングリーンプロジェクト提供)
先行設置している市駅前通りのストリートガーデン(市駅グリーングリーンプロジェクト提供)