カモ類例年より増 県調査、絶滅危惧種も確認

和歌山県は、ガン・カモ・ハクチョウ類の冬期生息状況調査(1月12日など実施)の結果を発表した。カモ類18種1万2771羽、ガン類2種2羽が確認され、ハクチョウ類は確認されず、全体の個体数は、昨年(カモ類17種1万2451羽)に続いて例年よりやや増加した。
調査は日本野鳥の会県支部員や県鳥獣保護管理員ら97人が県内の河川や池、ダム、海岸など233カ所で実施した。
主要河川では、河川工事が落ち着き、生息場所が広がった熊野川で昨年の285羽の約3倍、751羽を確認。日高川でも昨年の422羽の2倍超、921羽が見られた。富田川は昨年の955羽から479羽に半減。雨量が平年を大きく下回り、川に瀬切れが起こったことが一因とみられる。
種別では、カルガモが最も多い2831羽(昨年2396羽)で、マガモ2745羽(同3581羽)、ヒドリガモ2690羽(同2668羽)、オシドリ1301羽(同1231羽)が続いた。
県内での目撃が少ない種は、ミコアイサを平池(紀の川市貴志川町)で12羽、樫河池(紀美野町)で1羽、ホオジロガモを切目川ダム(印南町)で1羽、アメリカヒドリを大池(和歌山市)で1羽確認した。
環境省レッドリスト選定種は、ヒシクイ(絶滅危惧Ⅱ類)を1羽、トモエガモ(同)を4地点で計18羽、マガン(準絶滅危惧)を1羽、アカハジロ(情報不足)を1羽確認した。