実践的に備えを 和市防災学習センター新装

巨大地震に備える災害シアター体験
巨大地震に備える災害シアター体験

和歌山市八番丁の市消防局防災学習センターが16日、リニューアルオープンした。2005年4月の開館以来初めてメインコーナーを全面改装。新たに五つの体験型コーナーを設け、来館者が防災に関する意識や知識、実践力などを深められるよう工夫が施された。

㈱賃貸住宅センター(同市)の塚本治雄会長の寄付を活用し、リニューアル。総工事費は約4950万円となった。

南海トラフ巨大地震に備え、「津波避難三原則を守れるか」をテーマに映像を流す「リアル・ザ・ムービー」▽169インチの画面とセンサー式模擬消火器で初期消火を体験できる「消火・ザ・トライ」▽火災と救急の場面を想定して通信員とのリアルな会話を体験できる「レッツ・コール・119」▽センサーを備えた訓練用人形で、心臓マッサージの効果をリアルタイムで確認できる「レスキュー・オブ・ザ・ハート」▽自宅、学校、職場でも利用可能な防災に関するクイズをWEB形式で体験できる「デジタル防災クイズ」――を設けた。

15日に同所で行われた式典で、尾花正啓市長らがテープカットでリニューアルを祝った。尾花市長は新たに導入されたコーナーを体験し、「楽しみながら実践的なことを学べる」と評価。「災害はいつ発生するか分からない。実践的なトレーニングを通じて、自らの命やかけがえのない家族の命を守るために適切な行動ができるよう、普段から施設を利用して学習していただければ」と呼びかけている。

利用無料で、午前9時から午後5時まで開館。月曜日と年末年始は休館。問い合わせは同センター(℡073・423・0119)。